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通常総会に提出する収支予算の解釈
Q
A
事業協同組合ですが、通常総会に提出する収支予算の解釈について、理事会において次のように意見が分かれています。その一つは、収支予算である以上、現金預金の収入予定と支出予定と対比すべきであって、前期末貸借対照表の未収金は収入の項に、未払金は支出の項に掲記すべきであるとする主張であり、もう一つは、収支予算は見積損益計算書と解することで充分であり、収入予定、支出予定の見積りよりも、収益予定・費用予定の見積りがより重要であるから、期末の未収金・未払金を収支予算に影響させる必要はないとする意見です。これらのうちどちらの解釈によって、収支予算を作成すればよいのでしょうか。
本来、収支予算と呼ばれるものは、収入予定・支出予定の明細であって、収益の見積りが困難な経済的事業を営まず、賦課金収入によって運営される非経済的事業のみを行っており、年間における現金貯金の動きをはっきりと予測できる組合に適したもので、この場合は、収支予算はおおむねそのままその翌事業年度の損益計算書となる性格を持っています。ところが、経済的事業を活発に実施している組合においては、正確に翌年度の収入支出を予測することは困難であり、そのためには、まずその年度の見積損益計算書と見積貸借対照表を作成し、前期末の貸借対照表も参照しながら、見積損益計算書の収益・費用の額に、未収金・未払金等の調整を加えて、その年度の現金預金の収入・支出を予定しなければなりません。現在、経済的事業を行う事業協同組合において作成される収支予算は、その年度の収支のおおむねの予測を示すものであって、厳密な作成手続を要求しているものとは思われず、収支予測よりも利益管理に重点をおいた見積損益計算書をもって、これに代えることとしているのが一般です。もちろん、中小企業等協同組合法が命ずる総会への提出書類は収支予算となっていますから、根本的な解決は法改正をまたねばならず、見積損益計算書による収支予算の代替は、実務的な要請に基づくものです。農業協同組合法第44条においては、総会への提出書類として事業計画のみを要求し、この収支予算をあげていません。中小企業等協同組合経理基準においても、この収支予算の作成に含みをもたせ、収支予算に見積損益計算書なる副題を与え、損益計算書と同じ形式を用い、減価償却等の現金支出をともなわない費用計上を例示するとともに、予備費にあたる項を見積利益として表示することをみとめています。このように収支予算を解すると、一方において損益取引に関しない借入金の導入・借入金の返済・増資・固定資産の購入等の資金の動きが収支予算に現れない欠陥を生ずるとなるため、経理基準はこれらについて別に資金計画表を作成することとし、見積損益計算書と解したことによる収支予算の内容を補完することとしています。
【参 考】
<中小企業等協同組合法>
(総会の議決事項)「第51条 左の事項は、総会の議決を経なければならない。
(1)定款の変更
(2)規約の設定・変更又は廃止
(3)毎事業年度の収支予算及び事業計画の設定又は変更
(4)経費の賦課及び徴収の方法
(5)その他定款で定める事項 以下略」
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