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剰余金処分案作成上のポイントについて
Q
A
当協同組合の現在の試算によると、当期決算において、若干の利益を計上できる見通しです。ついては、剰余金処分にあたって留意すべき点を説明して下さい。
剰余金の処分は、準備金の積み立て及び繰越金による内部留保と、出資配当及び利用分量配当による外部流出とに分けられます。
◎積立金について
中小企業等協同組合法第58条によると、組合は定款に定める額に達するまでは毎事業年度の剰余金の10分の1以上を準備金として積み立てなければなりません。そして、その定款で定める額は、出資総額の2分の1を下回ってはならず、損失のてん補に充てる場合を除いては、取り崩してはならないと規定しております。これを法定準備金といい、法律で共同経営体としての組合の健全な発展と、組合員及び債権者の利益を保護するために不測の損失に備えて、毎事業年度の剰余金の一部の積み立てを規定している訳です。従って、剰余金が少額であっても、必ず積み立てることが必要です。法定準備金の他に、定款の定め、または総会の決議によって剰余金を積み立てる特別積立金は、任意積立金的な性格を有し、利益の留保を行うことができます。通常、模範定款例に従っている組合では、特別積立金として、10分の1以上を積み立てることになっているはずです。また、教育情報事業を行う組合は、その事業の費用に充てるため、毎事業年度の剰余金の20分の1以上を翌年度に繰り越さなければなりません。これを、教育情報費用繰越金といい、これは組合の教育及び情報提供事業が重要であることを考慮して定められたものです。使途が、教育情報事業の経費に限られているこの繰越金は、翌年度の期首には、教育情報費用繰越金戻入勘定へ振替えられるので、翌年度の期末には残高がなくなります。そして、法定準備金と同様、法律で積み立てが規定されているものです。「毎事業年度の剰余金」とは、その事業年度に発生した収益から費用を控除した金額を意味します。従って、繰越利益剰余金がある場合、処分の基準には含みません。また、前期からの繰越損失がある場合には、まずこれをてん補した後、なお残余がある場合に限り、所定の規定により処分を行います。
◎配当について
外部流出すなわち剰余金の配当は、中小企業等協同組合法第59条により、第一に損失をてん補し、法定準備金と教育情報費用繰越金並びに定款に定める任意積立金(特別積立金)を控除した後に行うことになっています。配当の方法は、定款に定められているところにより、組合員が組合の事業を利用した分量に応じてする利用分量配当と、年1割を超えない範囲内において払込済出資額に応じてする出資配当とがあります。利用分量配当の基準となるものは、各組合員が、当該事業年度において納付した手数料、使用料等の額または共同事業の利用数量等です。配当の相手は、組合員に限られ、員外利用者は除外されます。また、脱退した組合員については、脱退年度分は対象となります。なお、利用分量配当と出資配当との順位では、組合の基本原則からすれば利用分量配当が優先されますが、組合を運営していくには、共同経営体としての資本充実を図るために、適正金利の支払いという意味で、出資配当を行い、残額を利用分量配当に充てるという考え方も十分納得できます。
※ これらの剰余金処分の税務上の取り扱いは、利用分量配当は損金算入できますが、その他は規定に則った処分であっても、課税対象となります。
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